専用線におけるコンテナ扱い
2001.11.16作成  2011.1.1更新開始 2011.1.23公開
2003.1 伊予三島駅

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 鉄道貨物輸送の主流が車扱輸送であった頃、日本全国には無数の専用線が存在した。しかしコンテナ輸送が主流となった今日では、専用線の多くは廃止されそ の残 りは僅かとなってしまった。
 元来、鉄道貨物輸送というのは駅から駅までを輸送する手段である以上、駅と荷主との間にはトラックなどによる横持ちが発生する。この非効率な横持ちを解 消するために荷主は専用線を敷設することで直接的に鉄道による入出荷ができることになる。そういった観点からすると、特に大量輸送・危険物輸送などのコン テナ輸送に おいても専用線を利用する価値は充分にあると考えられる。
 一方、JR貨物などの鉄道貨物輸送事業者にとっても、専用線の維持は安定的な荷主の確保という観点からすれば非常に有意義である筈で、車扱からコンテナ 輸送への転換に際して数多くの専用線が廃止・撤去されたことは非常に残念で勿体ないことであったと言えよう。
 さてここでは過去から現在に至るまで、コンテナ扱いがあった又はある専用線を北から南にかけて、駅コード順に纏めている。(駅コードは拙web「全国のコンテナ取扱駅・コンテナ基地 総覧」を参照)
 また専用線以外の飯田町紙流通センター(IPC)などのJR側線(国鉄側線)におけるコンテナ扱いも一緒に纏めている。更に筆者の独断と偏見による専用 線におけるコンテナ扱いをして欲しい、する価値があるのではないか、などと考えている箇所もその旨を明記の上、含まれている。紛らわしいがご容赦願いた い。

 このページを最初に作った2001年当時と現在を比べると、モーダルシフトに関しては荷主・行政などでの関心が深まり、具体的に実現している例が数多く 出てきていることは頼もしい。その一方で、専用線の廃止は車扱輸送を中心に加速している感は否めず、むしろ2011年現在では殆ど廃止できるような専用線 が残っていないのではないかという程の数にまで減少してしまった。今後も工場の閉鎖、生産体制・輸送体制の変化による専用線の廃止は数カ所で予想され、予 断を許さない。その中には専用線におけるコンテナ扱いをしている荷主もあり、専用線維持の難しさを改めて痛感する昨今である。
 モーダルシフトを力強く推進していくためには、専用線の維持、新設による安定的な荷主の確保という観点はもっと積極的に評価されても良いのではないだろ うか。専用線を維持することによって生じる固定費を上回るメリットを産み出すためには、専用線による入出荷を増やして稼働率を上げていくことが近道だ。専 用線をJR貨物が敷設してでも荷主を囲い込む≠ニいう戦略、専用線の存在が他の輸送手段への転換への移動障壁となるという考え方も必要な気がしてならな い。
 そしてもっと正直な心情としては、筆者が鉄道貨物輸送に興味を持つきっかけとなったのは、幼い頃車窓から見た専用線のか細いレールがどこかの工場の奥へ と消えていく風情≠ノ惹かれたことが原点にあるのだが、そのようなノスタルジーを感じる専用線にコンテナを満載したコキがそのまま入線し荷役するという 近代的な風景とのコラボレーションが堪らなく大好きなのである。そのような景色をもっと全国各地で展開して欲しいからこそ、このようなサイトを作ってし まったことを最後に白状させて戴く。

※専用線におけるコンテナ扱いの有無についての基本的な判断材料としては、1967年版・1970年版・1975年版・1983年版の各「専用線一覧表」 及び各ダイヤ改正の『貨物時刻表』である。もちろん最も大事なのは現地調査≠ネのは言うまでも無いのだが…。

【専用線一覧表について】
専用線一覧表
「記事」におけるコンテナ扱いに関する表記
1967 (昭42)年版専用線一覧表
1967年7月1日現在
大 形コンテナによる小口扱貨物も取扱う
※国鉄コンテナは当初3トンコンテナであったため、5トンコンテナを1969(昭和44)年まで大形と呼称した。
(伊藤 直彦「日本の鉄道コンテナ輸送」『運輸と経済』第50巻第8号、1990年、37頁)
1970 (昭45)年版専用線一覧表
1970年10月1日現在
コンテナによる小口扱貨物も取扱う
1975 (昭50)年版専用線一覧表
1975年4月1日現在
コ ンテナ貨物も取扱う
1983 (昭58)年版専用線一覧表
1983年3月31日現在
コ ンテナ貨物も取扱う

【引用文献の表記について】
『近代化』:貨物近代化史編集員会編『鉄道貨物輸送近代化の歩み』日本貨物鉄道株式会社、1993年


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