日産化学工業株式会社

2012.4.22作成開始

＜目次＞
■会社概要
■トピックス
■袖ヶ浦工場
■袖ヶ浦工場五井製造所
■埼玉工場
■富山工場
■名古屋工場
■小野田工場
■北海道サンアグロ㈱函館工場

■富山工場

◆速星駅常備の私有貨車（『私有貨車番号表』昭和54年3月31日現在）

所有者名	専用種別	形式	荷重	両数	運用区間等
日産化学工業(株)	アンモニア水	タム4700	15	7
〃	〃	タキ250	30	4	速星→名古屋港
〃	〃	タキ21200	35	4	速星→浪速
〃	液化アンモニア	タサ4100	20	17	速星→塩浜操
〃	〃	タサ5800	20	2
〃	〃	タキ4100	25	4
〃	〃	タキ18600	25	5	速星→中条・新興
〃	希硝酸	タム2100	15	6
〃	〃	タキ8100	30	26	速星→西名古屋港
〃	〃	タキ10700	35	13	速星→浪速
〃	濃硝酸	タム100	14	8
〃	〃	タキ7450	28	1
〃	〃	タキ7500	28	25	速星→花巻空港・奥野谷浜・越中島
〃	〃	タキ10450	32	4
〃	甲種硝酸	タキ6200	27	1	速星→武豊
〃	カセイソーダ液	タキ4200	35	2
〃	希硫酸及びリン酸	タキ4750	35	2
〃	濃硫酸	タム400	15	4
〃	〃	タキ300	30	7
〃	〃	タキ4000	35	4	速星→二本木・名古屋港
〃	濃硫酸及び発煙硫酸	タキ4000	35	2
〃	塩酸	タム5000	15	3
〃	ジメチルホルムアミド	タキ14500	35	2	速星→浪速
〃	クロールスルホン酸	タキ5900	35	8	速星→浪速
〃	メタノール	タキ5200	30	27
〃	〃	タキ7950	35	5	速星→安治川口

■袖ヶ浦工場五井製造所

　京葉臨海鉄道が発行する『貨物輸送概況』による輸送の変遷は下記の通り。

年度	駅名	会社名	主なる着駅	発　送	主なる発駅	到　着	備　考
1980	甲子	日産石油化学	越中島・酒田港・群馬八幡・安中・焼島	苛性ソーダ・ソフトアルキルベンゼン	越中島・岡本・群馬八幡・酒田港・焼島	空タンク車	『貨物輸送概況　昭和55年度』
1982	甲子	日産石油化学	越中島・酒田港・群馬八幡・安中・知手・磐梯町	苛性ソーダ・ソフトアルキルベンゼン	越中島・群馬八幡・酒田港・焼島・知手・磐梯町	空タンク車	『貨物輸送概況　昭和57年度』
1983	甲子	日産石油化学	酒田港・群馬八幡・安中・知手・高萩	苛性ソーダ・ソフトアルキルベンゼン・空タンク車	群馬八幡・酒田港・安中・知手・高萩	空タンク車・液化塩素	『貨物輸送概況　昭和58年度』
1984	甲子	日産石油化学（日産輸)	安中・酒田港・高萩・汐見町	苛性ソーダ・アルキルベンゼン・潤滑油	安中・酒田港・高萩	空タンク車	『貨物輸送概況　昭和59年度』
1986	甲子	日産石油化学（日産輸)	酒田港・高萩・汐見町	苛性ソーダ・アルキルベンゼン・潤滑油	酒田港・高萩・汐見町	空タンク車	『貨物輸送概況　昭和61年度』
1987	甲子	日産石油化学（日産輸送）	酒田港・高萩	苛性ソーダ・アルキルベンゼン	酒田港・高萩・塩浜操	空タンク車・アルキルベンゼン	『貨物輸送概況　昭和62年度』
1988	甲子	日産石油化学（日産輸送）	酒田港・速星	アルキルベンゼン・空タンク車	酒田港・高萩	空タンク車	『貨物輸送概況　昭和63年度』

　1987年度以降は、専用線取り扱いの実績も判明しており、1987年度は発送：5.0千トン、到着：0.7千トン、1988年度は発送：1.4千トン、到着：0.2千トンである。
　1989年度以降は『貨物輸送概況』に日産石油化学の記載は無くなる。日産化学工業は、1988年6月に石油化学部門を協和醗酵工業(株)他へ譲渡し撤退していることから、この時期に専用線の使用を中止したものと思われる。甲子駅接続の専用線は、1994年7月に廃止となった（『35年のあゆみ』京葉臨海鉄道）。

　アルキルベンゼンは、合成洗剤の原料となる。群馬八幡駅にはプロクター・アンド・ギャンブル・サンホーム(株）（P&G）の専用線があり、同社向けに洗剤原料としてアルキルベンゼンを輸送していたものと思われる。また酒田港駅には花王(株)の専用線があり、同様にアルキルベンゼンが輸送されていたと思われる。

　高萩駅には日本加工製紙(株)の専用線があり、苛性ソーダを輸送していたと思われる。

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