日本通運(株)水沢支店とJR貨物盛岡支店が協力して、岩手県水沢地
区から新潟地区向け肥料輸送の一貫パレ化に成功した。秋から本格実施され、12ft
コンテナで月間20〜40個のペースで順調に推移している。 一貫パレ化したのは和賀仙人鉱山(株)が従来からコンテナ利用している消石灰で、着駅は新潟貨物ターミナル駅。着地倉庫として新潟市にある日本海倉庫(株)が、同倉庫で保管用に使っている特殊サイズパレット (1200×2400ミリ)をコンテナで発荷主の和賀仙人鉱山まで送り届け、そこから一貫パレで発送されてくる袋詰め消石灰を荷受けする−というやり方で ある。 これまでは20s入りビニール袋に詰め、1コンテナに250袋を手荷役でバラ積みしていた。このコンテナ積み作業は、荷主戸口から平ボディー・トラック でバラ積みしてきたものを、駅頭で行うケースが主だった。 一貫パレに際して検討の結果、上記の特殊サイズパレットは12ftコンテナに3枚積んでサイズが合い、5トンちょうど積めることが分かった。更に荷崩れ の防止策として、エアバックによって完全にでき、寿命も長い(50回使用可能)ことから、日通はこれを450枚購入した。 現在、日本海倉庫は空パレットをコンテナで30数枚ずつ和賀仙人鉱山側に送り、エアバックも一緒に返送している。和賀仙人鉱山ではコンベアと僅かな人力 で出荷量の半分をパレタイズしている。 これにより集荷所要時間が1時間短縮され、破袋も無くなり、工場構内の混雑が緩和された。着倉庫でも農協などユーザーへのパレット配送が可能となったた め、その普及に努めているという。 (参考文献:1993年11月15日付『運輸タイムズ』2面) |