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東ソー株式会社
2018.12.9作成開始
<目次>
◆1.東ソー(株)の概要
◆2.東ソー(株)の沿革
◆3.東ソー(株)のトピックス
◆4.東ソー(株)の鉄道貨物輸送
 ▼4−1.南陽事業所
 ▼4−2.四日市事業所
 ▼4−3.東北東ソー化学(株)
 ▼4−4.廃止事業所・工場


◆3. 東ソー(株)のトピックス

◇東北東ソー化学(株)
東北東ソー化学 電解、7割稼働体制へ 05年度めど 塩素需要減に対応  (2002年5月7日付『化学工業日報』2面)

 東北東ソー化学は、需要の先細りに備えた構造改革にメドを得た。2001年中に人員縮小など固定費削減を進めたことから、今期は黒字化できる見通しと なった。引き続き縮小均衡の経営改革を図り、紙・パルプ向け需要が本格的に落ち込む2005年度までに7割稼働で操業できる体制を固める考えだ。

 東ソーは、ビニルチェーン展開の一環として電解事業を手掛けている。一方、東北東ソー化学は、ビニルチェーンとは直接関係せず、地場市場に密着して電解 製品を供給している。しかし、塩素需要のうち紙・パルプ向けで、非塩素漂白(ECF)の動きが強まっており、需要は縮小傾向にある。こうした状況から同社 では、縮小均衡を前提とした構造改革に乗り出している。

 まず2001年から大幅な人員削減を開始し、これまでに150人から120人体制に移行した。今期は諸コストの圧縮などと合わせて利益を出せる計画。

 ただECFの本格化で先行き塩素需要はさらに減ることが確実。そのため同社では、塩素需要減に合わせて電解設備そのものの稼働縮小を図っていく。 2005年度には人員を100人体制とし、7割操業でも維持できる体制を構築する。

事業構造を多様化へ 東北東ソー化学 塩素需要減に対応 (2005年6月3日 付『化学工業日報』3面)

 東ソーは、クロル・アルカリの東北拠点である東北東ソー化学で事業の多様化を軸とした構造改革に乗り出す。東北東ソー化学では、主力事業の1つである塩 素の需要減に直面しており、現状のままでは事業継続も容易ではないのが実情。すでに実施してきた電解規模の縮小や固定費削減などの改革に加え、非クロル・ アルカリ関連での新規事業化といった事業構造の多角化を進めていく。

 東北東ソー化学は、東ソー100%出資のクロル・アルカリメーカー。生産能力は酒田での年産6万数千トン。東ソーではビニル・チェーンに直結するかたち で南陽、四日市で電解事業を展開しているが、東北東ソー化学に関してはチェーンとは離れて事業運営を図っている。本州には山形以北に電解メーカーが他に存 在しないこともあって、地場密着型の活動を進めている。

 ただ、これまでの主力需要家である日本製紙などの製紙メーカーはパルプ漂白に関してECF(非塩素漂白)という手法の導入を進めている。液体塩素を使っ た従来法から二酸化塩素やオゾンを使用する方法へと転換しているもので、東北東ソー化学でも事業規模の縮小を余儀なくされているのが実情。

 これに対して東北東ソー化学では、諸コストの圧縮などの効率化はもちろん、電解設備の稼働率低減体制の恒久化、段階的な人員の大幅削減といった対応を、 ここ4−5年にわたって進めてきた。縮小均衡型の構造改革を軸に、実質的な電解事業規模はすでに能力比で7割程度になっているとみられる。

 こうした一連の縮小策に加えて、新たに新規事業への進出で事業基盤を固めていく方針を固めた。東北東ソー化学では、電解事業のほか、高度さらし粉や肥料 といった事業も以前から手掛けているが、さらに事業の多様化を進めていくことになる。工場機能など生産インフラが豊富なほか、立地面でも港湾を活用しやす いといった特徴を生かして、既存事業への依存度を引き下げて地域での生き残りを図っていく戦略だ。早期に具体的施策の実施を目指していく。


◆4.東ソー(株)の鉄道貨物輸送

▼4−1.南陽事業所
東ソーでも推進 南陽事業所 車扱をコンテナを (1995年7月10日付『運 輸タイムズ』3面)

 東ソーは、車扱のコンテナ化を進めており、同社南陽事業所は1994年12月のダイヤ改正以降、タンク車輸送を除いて、工業製品輸送の99%までをコン テナ化した。

 このため、他輸送機関から移したものも含め、コンテナによる輸送量は従来の2,700〜2,800トンが4,000トンに増えた。特に川崎貨物駅向けが 増え、それまで1ケ月10数個だった到着200個以上となった。南陽事業所では、環境問題や運転手不足などから長距離トラック輸送を鉄道コンテナ輸送へ転 換するとともに、車扱輸送しているものもコンテナ輸送に替えてきた。新南陽駅分岐の専用線から発送している工業製品(紙袋、フレキシブルコンテナ入り) で、関東、東北向けである。

 着駅から配達先への距離が遠いところは、配達料金がかさむためコンテナ輸送の運賃メリットが少なくなるが、この場合は着駅からの直送を止め、(駅に近 い)中継基地に着け、そこからの配達にして鉄道輸送のメリットを活かしている。

 タンク車輸送は現在も行っているが、過去、タンク車で送っていた液体工業薬品を私有10トンのタンクコンテナ輸送に替えたことがあり、1ケ月数10個の タンクコンテナ輸送をしている。液体工業薬品についても、JR貨物のコンテナ化方針に協力していくことにしている。

 尚、川崎貨物駅へは特殊容器入りの液体化学工業品を専用の無蓋コンテナ(私有12ft)で輸送しており、6月以降、個数を従来の倍に増やした。


▼4−3.東北東ソー化学(株)

▽車扱輸送

*発送

*到着
発  駅
荷  主
品  目
貨  車
所 有者
目  撃・備 考
秋田北港
秋田製錬(株)
濃硫酸
タキ115766
伊藤忠商事(株)
1999.2酒田港駅、返空を目撃
千鳥町
日本石油化学(株)?
ノルマルパラフィン
タキ14300形
JOT?
1999.4中条駅
桜島
住友化学工業(株)
希硝酸
タキ10740
JOT
1976.酒田港駅(『レイル・マガジン』通巻第190号、p97)
東水島
(株)ジャパンエナジー
ノルマルパラフィン
タキ14302
JOT
2003.8倉敷(タ)駅
新南陽
東ソー(株)
塩化パラフィン
タキ45435
JOT
2000.5黒山駅
新南陽
日本精蝋(株)
パラフィンワックス
タキ45000形
JOT
1999.10黒山駅(『トワイライトゾーン・マニュアル15』 p128)


▽コンテナ輸送


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