■1.
会社概要 ■2.会社全体のトピックス ■3.名古屋工場 ▼工場概要と歴史 ▼トピックス ▼鉄道貨物輸送について ■4.高岡工場 ▼工場概要と歴史 ▼トピックス ▼鉄道貨物輸送について |
■5.坂出工場 ▼工場概要と歴史 ▼トピックス ▼鉄道貨物輸送について ■6.徳島工場 ▼工場概要と歴史 ▼トピックス ▼物流について |
<グループ会社> ■7.鶴見曹達(株) ▼工場概要と歴史 ▼トピックス ▼鉄道貨物輸送について ■8.大分ケミカル(株) ▼工場概要と歴史 ▼トピックス ▼鉄道貨物輸送について |
◆東亞合成 生産拠点の最適化加速 苛性カリ 名古屋に移転 (『化
学工業日報』2003年1月31日付1面) 東亞合成は基礎化学品の生産最適化戦略の一環として、苛性カリの生産拠点を高岡工場から名古屋工場に移す。名古屋工場で昨年末、高岡工場と同規模の年産 2万トン設備を建設しており、今春から本格操業を開始する。新設備の稼働に伴い、高岡工場の苛性カリ設備は基本的に廃棄する。同社は昨年からスタートさせ た中期経営3カ年計画の中で、グループ内の生産拠点最適化を課題の一つに掲げている。苛性カリの拠点移転はこの一環であり、高岡工場については接着剤や塗 料用ポリマーなどファイン系製品の生産に特化し、高機能・高付加価値製品を拡充していく。 ▽高岡はファイン系特化 東亞合成の国内生産拠点は名古屋工場、徳島工場、高岡工場及び坂出工場の4カ所。電解製品を中心とする基礎化学品は名古屋と徳島が主力となっているが、 苛性カリ及びカリ関連製品だけは高岡で生産するという体制になっていた。このため、電解のユーティリティなどが充実し、需要先への出荷にも有利な名古屋に 生産を移すことによって、苛性カリ事業の効率化と競争力強化を図ることにした。名古屋工場に建設した苛性カリの設備は苛性ソーダとの併産設備で、昨年12 月に完工した。試験運転などを経て3月から本格稼働させる予定。苛性カリは塩化カリの電気分解で製造するが、名古屋工場には塩化ナトリウムを塩素と苛性 ソーダに分解する電解プラント(苛性ソーダ側で生産能力約8万6千トン)があるため、操業面での相乗効果が発揮できる。 苛性カリの生産再編を受けて、高岡工場ではファイン・スペシャリティケミカル製品の生産に特化する。同工場では一般用瞬間接着剤「アロンアルファ」をは じめとした各種接着剤のほか、うどんこ病療剤「カリグリーン」や塗料用ポリマーなどの高機能製品を生産しているが、生産体制をさらに拡充する。生産品目は 明らかにしていないが、ファイン関連で新しい生産設備が一つ完工したほか、もう一つの設備も建設中で、「高岡工場はこれから高付加価値製品で運営する」 (福澤文士郎社長)方針だ。 |
◆クロアリ事業基盤強化 東亞合成 鶴見曹達と生産計画連動 製品融通し稼働最適化
へ (『化学工業日報』2009年8月14日付1面) 東亞合成は、子会社である鶴見曹達との間で最適生産体制を構築する。生産計画を連動させて、名古屋工場(愛知県)、徳島工場(徳島県)と、鶴見曹達・本 社工場(神奈川県)間でクロールアルカリ製品を融通し、電解設備の効率稼働を図る。同社は今年、徳島で合成塩酸の能力を増強する一方、塩素誘導品5製品の 生産停止を決めるなど、クロアリ事業の大胆な構造改革に着手している。今後、鶴見曹達も巻き込むことで同事業の基盤を一段と強化する。 国内クロアリ市場では、紙・パルプ加工の漂白向けに使われる液体塩素の需要減などを背景に、電解設備の停止が相次いだ。東日本では05年に関東電化工業 の渋川(群馬県)、06年にセントラル硝子の川崎(神奈川県)の2設備が停止。西日本でも06年に日本製紙ケミカルが岩国(山口県)の設備を停止した。ま た08年には石原産業が日本製紙ケミカルの設備を譲り受けて、四日市(三重県)で塩素・苛性ソーダ自給体制を整備しており、地域ごとの需給バランスは大き く変化している。今後は12年をめどにヴイテックが水島(岡山県)の設備を停止する予定。 こうしたなか、東亞合成はクロアリ事業の構造改革に着手。副生塩酸の減少から需要増が見込まれる合成塩酸の能力増強を、08年の名古屋に続き徳島でも実 施、9月の稼働開始を予定している。その一方、塩素系溶剤などの生産を12月末に停止することを決め、塩素消費の最大化に向けて誘導品構成の再編を進めて いる。 鶴見曹達は京浜地区の電解製品メーカーとして地場へ製品を供給するとともに、高純度製品などをグローバル展開してきた。東亞合成はクロアリ事業の一段の 基盤強化に向け、鶴見曹達と生産計画を連動させ、苛性ソーダなどを融通し合うことでグループの電解設備の最適稼働を実現することにした。02年の完全子会 社を契機として会計システムの共通化などを完了しており、これらを土台として仕組みづくりを急いでいる。 これに先駆け東亞合成は、06年に徳島工場内で鶴見曹達の高純度薬品工場を稼働させている。今年4月には無機高純度品の研究開発と販売機能を移管するな ど、鶴見曹達の資産を有効活用する施策を相次いで具体化している。 |
◆2拠点体制を構築 鶴見曹達 高純度液化塩化水素 名古屋に分工場建設
(『化学工業日報』2004年9月28日付) 鶴見曹達は、市場シェアの大きい高純度液化塩化水素などの安定供給体制を確保するため、親会社である東亞合成の名古屋工場内に分工場を建設する。現在は 本社工場(横浜市鶴見区)だけで製造しているが、広域災害などの事故発生を想定し、2拠点製造体制を構築することにした。すでに具体的な作業に着手してお り、2年後の操業開始を目指す。高純度液化塩化水素のほかに、高純度塩酸なども分工場での製造品目に加えていく計画だ。 鶴見曹達は液化塩化水素を1964年に日本で最初に企業化。屋台骨である電解事業の高純度化製品拡充戦略に沿って、一般品から超高純度(純度 99.999%)以上までの各種グレードを品揃えしている。高純度品は半導体用シリコンウエハーの製造工程などに使われ、同社の製品は市場で大きなシェア を握っているだけに、不測の事態などで供給に支障が出た場合のリスクヘッジとして分工場を設ける。 分工場については、東亞合成から名古屋工場内の土地を借り、そこにプラントを建設する計画。生産能力は本社工場にある設備の半分程度を想定している。第 二段の製造品目として高純度塩酸も検討しており、高シェア製品の分散製造・供給体制で顧客満足度を一段と高めていく狙いだ。 同社は1934年の創業以来、電解による塩素・カセイソーダと各種誘導品の事業を一貫して展開。規模の点で汎用品だけではコスト競争力を出せないことか ら、高純度品の追求で事業付加価値を高めてきた。高純度液化塩化水素と高純度塩酸はその代表的な製品だが、近年は塩素系のほかにアルカリ製品についても高 純度品を開発、市場投入している。 アルカリ製品のうち高純度カセイソーダは今年末から来年初頭にかけて本社工場での生産能力を倍増するほか、高純度カセイカリについても設備手直しによる 増強計画を進めており、市場での需要拡大に備えて生産体制を拡充する。 |
◆工場ルポ 東亞合成 高岡工場 (『化学工業日報』2003年4月
25日付、5面) 特徴あるファイン製品拡充 カ性カリ撤退で体質転換 東亞合成・高岡工場は、約65年の歴史を持つ中核事業のカ性カリの生産を中止、高付加価値型ファイン工場への転換に力を注ぐ。カ性カリ関連製品と並んで 主力事業の接着剤を中心とした機能製品の拡充に加えて、農薬や半導体用特殊ガスなど特徴ある製品を軸に工場の再構築を図る。 ◇ 高岡工場は小矢部川の河口に近い高岡市伏木地区を主力に、分工場として同市二上地区の2ヵ所ある。社宅なども含めた工場敷地は26万5,600平方メー トル、従業員は200人弱の中型化学工場。工場の歴史は東亞合成設立の1942年に先立つ1918年に北海曹達として設立され電解工場が稼働した。そして 1938年に生産を開始したカ性カリが基幹製品として発展を支えた。 カ性カリは、カナダから輸入する塩化カリを電気分解して塩素との併産によって生産する。石鹸、化粧品、医薬品からアルカリ蓄電池、半導体など多様な用途 を持ち、安定した市場を確保している。高岡工場は物流面のハンディを抱えているが、カ性ソーダ・カ性カリの生産が可能な電解設備を名古屋工場に建設するこ とで物流コストの削減が可能になるとして高岡工場の生産を撤退、名古屋工場に移管した。生産能力は引き続き年2万トン規模を維持するが、これによって現 在、年120億円程度の生産が減少する。 「今後もピロリン酸カリ、重炭酸カリなどのカ性カリ関連製品は、名古屋工場からカ性カリを持ち込み生産を続ける一方、ファイン・スペシャリティ製品の工 場として再構築を図る」(山下義信執行役員高岡工場長)とする。その代表的製品は瞬間接着剤「アロンアルファ」シリーズで、世界各国に輸出されている。充 填工場は米国、中国など市場に近い拠点を確保しており、原液供給を含めてマザー工場の役割を担う。さらに多機能アクリル系接着剤、光硬化型接着剤、ホット メルト接着剤など製品ラインアップを拡充、引き続き新規投資を検討している。 機能製品としては、富山地区が有力な生産基地になっているアルミサッシ用塗料、電着塗料など向けのアクリル系ポリマーのほか、無公害性注入土質安定剤を 中心とした土木関連資材などを手掛ける。農薬ではカ性カリを原料にするウドンコ病治療剤(商品名・カリグリーン)に続いて、プロピレングリコールモノ脂肪 酸エステルを有効成分にした殺ダニ剤(同アカリタッチ)を発売している。半導体向け特殊ガスも新規に導入するなど、体質転換に向けての布石は確実に進んで いる。 一方、大日本スクリーン主導のブラウン管シャドーマスクの製造・販売会社「ディ・エス・ティ・マイクロニクス」が生産拠点を高岡に集約したこともあっ て、二上地区では輸出を中心に高い操業率を維持、安定した生産に貢献している。(佐藤真次郎) |
◆液化塩化水素の生産能力を倍増 鶴見曹達 30億円投資 徳島工場に新設備
(『日経産業新聞』2006年6月15日付15面) 東亞合成子会社の鶴見曹達(横浜市)は、半導体用シリコンウエハーの表面処理などに使う高純度の液化塩化水素の生産能力を7月に倍増する。30億円を投 じ、東亞合成の徳島工場(徳島市)内に年産1,800トンの生産設備を導入。携帯電話やパソコン向けの半導体出荷が堅調で、国内外のシリコンウエハーメー カーが増産していることに対応する。 徳島の新設備は7月に試運転を始め、11月にも商業生産を開始。同社の高純度品(超高純度品も含む)の生産能力は年1,800トンから同3,600トン になる。 同社はこれまで鶴見工場(横浜市)だけで生産してきた。徳島工場での生産開始には、旺盛な需要に対応するとともに、地震などで停止する場合に備えて生産 拠点を分散する狙いもある。 新設備はガス化した塩酸を圧縮・精製して液化塩化水素を製造。純度が99.9%以上の高純度品を、シリコンウエハーの表面に付着した重金属分子を洗浄し て除去する用途で出荷する。また、99.99%以上の超高純度品を一部の高級ウエハー向けに出荷する。 鶴見曹達は1983年に液化塩化水素の生産を始め、国内メーカーで初めて純度が99.999%に達する製品を製造するなど、付加価値の高い高純度品に力 を入れている。東亞合成のグループ会社で、2002年7月に同社の完全子会社となり上場を廃止した。04年には韓国に販売会社を設立し、韓国市場への売込 みを強化している。 ▽液化塩化水素 塩酸を一度気化させた後、乾燥、圧縮して純度を高めたもの。強い酸性を持ち、金属の溶解など幅広い用途に使われる。純度によって用途が違い、99.7% ほどの一般品は農薬の原料などに利用。不純物を嫌う半導体向けには99.9%以上の高純度品を使う。高純度品は国内向けのほぼ全量を鶴見曹達が供給してい る。 |
◆東亞合成、無機製品の基盤強化へ合成塩酸を増強 (『化学工業日
報』2009年3月9日付) http://www.chemicaldaily.co.jp/news/200903/09/01601_2125.html 東亞合成は、無機製品の事業基盤を強化する。その一環として、徳島工場(徳島市)で合成塩酸を増強する。年産7万トンの能力拡大を図るもので、今年9月 の稼働を目指す。すでに名古屋工場(名古屋市港区)では昨年1月に増強設備が稼働している。副生塩酸発生量とのバランスなどから需要は堅調に推移するとみ て、合成塩酸メーカーとして供給体制を整備する。同社は、基礎化学品事業部で扱っている無機高純度品の研究開発、販売を4月1日付で子会社の鶴見曹達に統 合する計画。今後、東亞合成は無機汎用品について、鶴見曹達・本社工場(横浜市鶴見区)と合わせた3拠点の最適生産体制を生かし展開を強化していく。 |
◆東亞合成、洗浄剤など塩素系製品4品目の製造停止 (『化学工業日
報』2009年5月27日付) http://www.chemicaldaily.co.jp/news/200905/27/01601_2121.html 東亞合成はこのほど、塩素系有機製品の生産品目を絞り込み、徳島工場(徳島市)の関連設備を今年12月末で停止することを決めた。トリクロロエチレン、 1,1,1−トリクロロエタン、テトラクロロエチレン、塩化ビニリデンモノマーの4品目。国内外の需要が減少し、採算性が悪化していたため、事業再構築を 検討していたもの。塩素消化先として、高純度液化塩素など高付加価値の無機薬品へシフトを加速する。生産停止により、今年12月期決算で18億円の減損損 失を計上する。 |
◆液化塩化水素の輸送 鶴見曹達が専用車両 6トン分 不純物混入しにくく
(『日経産業新聞』2006年7月7日付26面) 東亞合成子会社の鶴見曹達(横浜市)は液化塩化水素の輸送に、ボンベ10本(6トン分)を一体化した専用車両「チューブトレーラー」を導入する。500 キログラムのボンベ単位で輸送していた従来方式に比べボンベの脱着回数が減り、不純物が混入しにくくなる。今秋をメドにまず韓国向けで使用を始める計画。 輸送品質の向上で、液化塩化水素の拡販につなげる。 鶴見曹達の投資額は専用の充填設備とチューブトレーラーを合わせて5億円。まず鶴見工場に4台を導入し、韓国の半導体ウエハー向けの出荷を始める。今後 は国内の顧客向けにも導入を検討する。チューブトレーラーのままフェリーに載せて韓国に輸送し、港からは現地のトラック輸送会社がウエハーメーカーまでの 配送を請け負う。 大口顧客である半導体ウエハーメーカーは製品の歩留まりを良くするため、不純物が混入しない高純度の液化塩化水素を必要としている。チューブトレーラー を使えば、不純物の混入を抑えられるうえ、大量輸送の際にボンベの積み下ろしにかかっていた手間も低減でき、輸送コストの削減につながるという。 チューブトレーラーの活用は国内の液化塩化水素メーカーで初めて。米国では天然ガスなどの輸送に同様の車両が使われており、鶴見曹達も設備の設計は米国 のメーカーに依頼、自社の安全基準に合わせて改良した。輸送車の価格は1台約2千万円。 鶴見曹達は純度が99.9%以上の高純度液化塩化水素を、シリコンウエハーの表面に付着した重金属分子を洗浄して除去する用途で出荷している。 |
◆東亞合成、飼料用添加物メチオニン中間原料を事業化 (『化学工業
日報』2009年12月25日付) http://www.chemicaldaily.co.jp/news/200912/25/01601_2121.html 東亞合成の子会社である大分ケミカルは、飼料添加物メチオニンの中間原料であるメチル・メルカプト・プロピオンアルデヒド(MMP)について、来年4月 1日付で日本曹達から製造設備を譲り受けて、本格的に事業化することを決めた。24日発表した。大分ケミカルはMMPの原料であるアクロレインを生産して いる。2004年からは、日本曹達が大分ケミカル敷地内に設置したMMP製造設備の運転を受託してきたが、このほど同契約を解消し、設備を取得したうえで MMPを大手需要家向けに販売することにした。 |