《目
次》 ■はじめに ■専用線と貨物取扱 量 ▼1964〜1977年度 ▼1978〜1995年度 ■年表 ■品目別の輸送体系考 察 ▼石油 ▼セメント ▼木材・チップ ■最後に |
2004.8飛騨一ノ宮駅 |
所
管駅 |
専
用者 |
第
三者使用者 |
作
業 km |
S39 |
S42 |
S45 |
S50 |
S58 |
備
考 |
久々野 |
日本通運
(株) |
0.1 |
○ |
○ |
× |
× |
× |
||
久々野 |
名古屋営
林局 |
日本通運
(株) |
0.2 |
○ |
○ |
○ |
× |
× |
|
久々野 |
中部電力
(株) |
永楽運輸
(株) |
0.3 |
○ |
○ |
○ |
× |
× |
|
飛騨一ノ
宮 |
名古屋営
林局 |
日本通運
(株) |
0.2 |
○ |
× |
× |
× |
× |
|
飛騨一ノ
宮 |
宮村 |
(株)宮
本 |
0.2 |
‐ |
○ |
○ |
○ |
○ |
(株)宮
本はS45以降 宮村は2005年に高山市と合併 |
飛騨一ノ
宮 |
住友セメ
ント(株) |
0.2 |
‐ |
‐ |
○ |
○ |
○ |
宮村線に
接続 |
|
飛騨一ノ
宮 |
日本石油
(株) (株)北長商店 |
0.1 |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
国鉄側線 (株)北長商店はS58は無し |
|
飛騨一ノ
宮 |
王子製紙
(株) |
0.1 |
‐ |
○ |
○ |
○ |
○ |
一部国鉄
側線 |
|
高山 |
日本通運
(株)(原木線) |
0.1 |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
S39で
は「原木線」無し |
|
高山 |
興国人絹
パルプ(株) |
日本通運
(株) |
0.1 |
○ |
× |
× |
× |
× |
日本通運
線から分岐 |
高山 |
日本通運
(株)(チップ線) |
0.1 |
‐ |
○ |
○ |
○ |
○ |
原木線か
ら分岐 |
|
高山 |
三菱石油
(株) |
日本通運
(株) |
0.1 |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
|
高山 |
日本通運
(株)(石油線) |
4.7 |
‐ |
‐ |
‐ |
‐ |
○ |
上枝駅の
専用線が移管 |
|
上枝 |
日本通運
(株) |
0.1 |
‐ |
‐ |
‐ |
○ |
× |
一部国鉄
側線 |
|
飛騨古川 |
名古屋営
林局 |
日
本通運(株) 三井金属鉱業(株) |
0.1 |
○ |
○ |
× |
× |
× |
|
飛騨古川 |
電気化学
工業(株) |
0.2 |
‐ |
‐ |
○ |
○ |
○ |
久
々野 |
飛
騨一ノ宮 |
高
山 |
|||||||
年
度 |
発 送 |
到 着 |
計 |
発 送 |
到 着 |
計 |
発 送 |
到 着 |
計 |
1964 |
27,647 |
8,584 |
36,231 |
1,764 |
4,831 |
6,595 |
112,882 |
148,576 |
261,458 |
1966 |
15,841 |
25,107 |
40,948 |
24,155 |
6,661 |
30,816 |
79,142 |
163,270 |
242,412 |
1968 |
14,802 |
99,266 |
114,068 |
25,415 |
9,197 |
34,612 |
51,242 |
163,981 |
215,223 |
1970 |
2,000 |
27,000 |
29,000 |
42,000 |
66,000 |
108,000 |
42,000 |
138,000 |
180,000 |
1971 |
2,000 |
24,000 |
26,000 |
37,000 |
31,000 |
68,000 |
38,000 |
125,000 |
163,000 |
1973 |
1,786 |
18,163 |
19,949 |
38,318 |
93,179 |
131,497 |
35,346 |
100,295 |
135,641 |
1975 |
550 |
11,812 |
12,362 |
34,278 |
81,873 |
116,151 |
21,353 |
80,974 |
102,327 |
1977 |
960 |
2,130 |
3,090 |
33,299 |
72,995 |
106,294 |
20,459 |
63,999 |
84,458 |
上
枝 |
飛
騨国府 |
飛
騨古川 |
合
計 |
|||||||||
年
度 |
発 送 |
到 着 |
計 |
発
送 |
到
着 |
計 |
発
送 |
到
着 |
計 |
発
送 |
到
着 |
計 |
1964 |
19,586 |
4,553 |
24,139 |
35,043 |
4,386 |
39,429 |
111,263 |
33,969 |
145,232 |
308,185 |
204,899 |
513,084 |
1966 |
29,155 |
7,232 |
36,387 |
29,200 |
4,896 |
34,096 |
162,379 |
69,512 |
231,891 |
339,872 |
276,678 |
616,550 |
1968 |
27,313 |
19,195 |
46,508 |
14,595 |
5,805 |
20,400 |
93,580 |
21,985 |
115,565 |
226,947 |
319,429 |
546,376 |
1970 |
30,000 |
27,000 |
57,000 |
13,000 |
5,000 |
18,000 |
93,000 |
38,000 |
131,000 |
222,000 |
301,000 |
523,000 |
1971 |
20,000 |
23,000 |
43,000 | 6,000 |
4,000 |
10,000 |
95,000 |
60,000 |
155,000 |
198,000 |
267,000 |
465,000 |
1973 |
5,499 |
13,486 |
18,985 |
348 |
250 |
598 |
71,208 |
66,691 |
137,899 |
152,505 |
292,064 |
444,569 |
1975 |
2,120 |
11,971 |
14,091 |
51,379 |
53,748 |
105,127 |
109,680 |
240,378 |
350,058 |
|||
1977 |
2,421 |
14,452 |
16,873 |
44,713 |
46,133 |
90,846 |
101,852 |
199,709 |
301,561 |
飛騨一ノ宮 |
高山 |
上枝 |
飛騨古川 |
合
計 |
|||||||||||
年
度 |
発 送 |
到
着 |
計 |
発
送 |
到
着 |
計 |
発
送 |
到
着 |
計 |
発
送 |
到
着 |
計 |
発
送 |
到
着 |
計 |
1978 |
30,494 |
74,834 |
105,328 |
16,051 |
67,705 |
83,756 |
2,333 |
14,309 |
16,642 |
32,378 |
46,217 |
78,595 |
81,256 |
203,065 |
284,321 |
1979 |
33,989 |
80,911 |
114,900 |
14,318 |
73,119 |
87,437 |
2,013 |
14,626 |
16,639 |
26,774 |
47,639 |
74,413 |
77,094 |
216,295 |
293,389 |
1980 |
32,446 |
70,823 |
103,269 |
12,595 |
55,308 |
67,903 |
1,475 |
11,915 |
13,390 |
21,090 |
38,924 |
60,014 |
67,606 |
176,970 |
244,576 |
1981 |
27,895 |
67,129 |
95,024 |
7,956 |
53,310 |
61,266 |
1,208 |
10,031 |
11,239 |
17,091 |
52,507 |
69,598 |
54,150 |
182,977 |
237,127 |
1982 |
29,565 |
68,744 |
98,309 |
10,302 |
62,861 |
73,163 |
17,921 |
46,799 |
64,720 |
57,788 |
178,404 |
236,192 |
|||
1983 |
22,681 |
63,361 |
86,042 |
8,432 |
57,295 |
65,727 |
14,071 |
35,388 |
49,459 |
45,184 |
156,044 |
201,228 |
|||
1984 |
6,644 |
61,411 |
68,055 |
4,918 |
41,489 |
46,407 |
11,562 |
102,900 |
114,462 |
||||||
1985 |
6,972 |
63,164 |
70,136 |
4,462 |
39,753 |
44,215 |
11,434 |
102,917 |
114,351 |
||||||
1986 |
4,320 |
39,573 |
43,893 |
3,996 |
35,805 |
39,801 |
8,316 |
75,558 |
83,694 |
||||||
1987 |
2,832 |
26,904 |
29,736 |
3,400 |
28,669 |
32,069 |
6,232 |
55,573 |
61,805 |
||||||
1988 |
2,776 |
26,524 |
29,300 |
2,668 |
21,745 |
24,413 |
5,444 |
48,269 |
53,713 |
||||||
1989 |
2,560 |
22,610 |
25,170 |
1,628 |
12,898 |
14,526 |
4,188 |
35,508 |
39,696 |
||||||
1990 |
2,908 |
27,626 |
30,534 |
1,592 |
13,588 |
15,180 |
4,550 |
41,214 |
45,764 |
||||||
1991 |
3,480 |
32,908 |
36,388 |
1,660 |
11,688 |
13,348 |
5,140 |
44,596 |
49,736 |
||||||
1992 |
2,112 |
21,280 |
23,392 |
1,400 |
13,387 |
14,787 |
3,512 |
34,667 |
38,179 |
||||||
1993 |
2,496 |
23,864 |
26,360 |
1,448 |
12,390 |
13,838 |
3,944 |
36,254 |
40,198 |
||||||
1994 |
3,492 |
33,174 |
36,666 |
1,264 |
11,242 |
12,506 |
4,756 |
44,416 |
49,172 |
||||||
1995 |
528 |
4,864 |
5,392 |
536 |
4,551 |
5,087 |
1,064 |
9,415 |
10,479 |
年
月 |
出
来 事 |
1955(S30)年頃 |
三菱石油(株)高山油槽所が開所 |
1960(S35)年11月 |
日本石油(株)高山油槽所が開所 |
1965(S40)年06月 |
久々野駅着で中部電力(株)高根第1、第2ダム発電所建設用資材輸送開始 |
1967(S42)年07月 |
飛騨古川〜奥田間で19両編成のチップ専用列車運転開始 |
1969(S44)年07月 |
久々野駅着の中部電力(株)高根第1、第2ダム発電所建設用資材輸送が 終了 |
1969(S44)年10月 |
住友セメント(株)飛騨一ノ宮包装所が開設 |
1969(S44)年11月 |
電気化学工業(株)飛騨古川セメントSSが開設 |
1973(S48)年04月 |
飛騨国府駅の貨物取り扱い廃止 |
1977(S52)年11月 |
久々野駅の貨物取り扱い廃止 |
1982(S57)年03月 |
上枝駅の貨物取り扱いが廃止され、高山駅の側線扱いに変更 |
1984(S59)年01月 |
飛騨古川駅の貨物取り扱い廃止 |
1986(S61)年11月 |
高山駅の貨物取り扱い廃止 |
1987(S62)年03月 |
高山駅の貨物取り扱いを再開 |
1995(H07)年09月 |
飛騨一ノ宮駅向けセメント及び高山(専)駅向け石油輸送が廃止 |
1968
年度 |
総
計 |
神
奈川 |
新
潟 |
富
山 |
静
岡 |
愛
知 |
三
重 |
大
阪 |
和
歌山 |
プ
ロパンガス |
1,378 |
30 |
‐ |
‐ |
‐ |
935 |
353 |
60 |
‐ |
揮
発油 |
54,169 |
33 |
66 |
133 |
314 |
37,129 |
14,425 |
‐ |
2,069 |
飛騨一ノ宮駅(1977年9月現在) (地 図・空中写真閲覧サービス) |
飛騨一
ノ宮駅には1960年に開所した日本石油(株)高山油槽所の専用線があった。同所向け石油輸送の発送駅は、同じ岐阜県内の日本石油(株)穂積油槽所と同様
に、汐見町駅の日本石油(株)名古屋油槽所と考えられる。臨
海油槽所からの二次輸送として考えると、伏木駅の日本石油(株)伏木油槽所からの方が距離的には近いものの、上記の都道府県別の到着トン数では、富山県は
僅か年
間133トンであるのに対して、愛知県が同3.7万トンでありメインは汐見町駅であろう。 更に飛騨一ノ宮駅は、(株)宮本(宮村の第三者使用者)、(株)北長商店といった石油関係と思われる2社の専用線もあった。 (株)宮本は、1948 (S23)年設立の昭和シェル石油(株)の特約店であり、石油やガスを取り扱っている。そのため塩浜駅の昭和四日市石油(株)から石油やガスが到着していた可能性があ る。(株)北長商店は、1949(S24)年設立で戦前からスタン ダード石油の取り扱いを行っていた。またエッソ系のガソリンスタンドを運営していたのでエッソ系のようだ。そ のため、汐見町駅〔エッソ石油(株)名古屋油槽所〕から石油 が到着してい た可能性があるが、伏木駅にもエッソ石油(株)伏木油槽所の 専用線があり、案 外富山県からの年間133トンという到着が、この北長商店向けだったりするかもしれない。 |
高山駅
には「昭和32年版 専用線一覧表」から、三菱石油(株)が現れる。そのため、1955(S30)年頃に高山油槽所が開所し専用線が開設されたと思われ
る。右記写真でも分かる通り、油槽所としては小規模と言えそうだが、開所時期は全国的に見ても早い部類になる。高山の道路輸送の困難さという地理的条件
が、油槽所を早い段階で必要としたのかもしれない。 発送元としては、「昭和32年版」では三菱石油(株)名古屋油槽所〔1949(S24)年12月開所〕に専用線は無く、その当時は鷹取駅に専用線のあった同社神戸油槽所〔1953(S28)年12月開 所〕 だったのかもしれない。しかし「昭和36年版」では、明電築港駅(後 の汐見町駅)に三菱石油の専用線が現れ、これ以降は名古屋油 槽所から石油の供給を受けていたと考えられる。 |
高山駅(1977年9月現在) (地 図・空中写真閲覧サービス) |
上枝駅(1977年9月現在) (地 図・空中写真閲覧サービス) |
上枝駅
には日本通運(株)の専用線があったが、石油の取り扱いを行っていた。同駅に隣接して(株)山善商店 上枝油槽所があり、同所向けの石油輸送が行われていた
と思われる。「専用線一覧表」には、(株)山善商店の名は一切現れず、現地に行き初めて分かった情報である。 (株)山善商店は、1950(S25)年に設立され、コ スモ石油(株)の特約店である。そのため、四日市駅のコスモ石油四日市製油所の専用線から石油が 到着していたものと思われる。 2004(H16)年8月の段階で(株)山善商店の上枝油槽所は撤去済みで、空き地となっていた。 |
2004.8上枝駅 |
2018.5上枝駅 |
1980年代半ばと思われる 三菱石油(株)高山油槽所 ※YK様からご提供いただきました!! |
1988.8 高山〜上枝間 ※YK様からご提供いただきました!! |
「YK
様」から1980年代の貴重な写真や情報をご提供いただきましたので、転載させていただきました。 三菱石油(株)高山油槽所は、廃止後も暫く石油タンクなどの施設が残っていたとのことで、写真は撮影時期不明で油槽所廃止後かもしれないとのこと。また 油槽所が稼働している頃は、専用線にはいつもタンク車が1両停車していたとのこと。 上枝駅の石油輸送は、見事にタキ2両の輸送で上枝駅の入換風景が記録されているほか、上枝駅から見た現役時代の油槽所の写真も大変貴重な風景。 YK様ありがとうございます!! |
1986〜1987年頃 上枝駅入換風景 ※YK様からご提供いただきました!! |
1986〜1987年頃 上枝駅入換風景 ※YK様からご提供いただきました!! |
1986〜1987年頃 上枝駅入換風景 ※YK様からご提供いただきました!! |
2004.8飛騨一ノ宮駅 住友大阪セメント(株)飛騨一ノ宮SS |
住友セ
メント(株)飛騨一ノ宮SSは、同じ県内の同社本巣工場から貨車でセメントが供給され、専用線廃止までその輸送体系は変更されなかった。 JR貨物になってからの期間は、飛騨一ノ宮駅の到着量は年間2〜3万トン程度で、全てが住友セメント向けの輸送量と思われるが、数量の少なさが意外であ る。 40トン積みタンク車で、1日3両程度で事足りる規模だ。 2020(R2)年6月現在で、住友大阪セメント(株)のwebサイトに よると飛騨一ノ宮SSは現役であり、専用線を含めて貨車輸送の名残を色濃く残し ている。 |
2004.8飛騨古川駅 電気化学工業(株)飛騨古川セメントSS |
電気化
学工業(株)飛騨古川セメントSSは、青海駅の同社青海工場から貨車でセメントが供給され、こちらも専用線廃止まで輸送体系の変更は無かったようだ。 飛騨古川駅の到着量から推定すると、年間4〜5万トン程度のセメント輸送が行われていたようで、飛騨一ノ宮駅の住友セメントよりも1.5倍程度、数量が 多かったようだ。しかし、廃止時期は国鉄末期と飛騨一ノ宮駅よりも大分早く、そういった点は皮肉だ。 2004(H16)年当時は、SSが稼働中であったがその後閉鎖され、サイロ等の施設は完全に撤去された。 |
時期不明 飛騨一ノ宮駅 ※YK様からご提供いただきました!! |
時期不明 飛騨一ノ宮駅 ※YK様からご提供いただきました!! |
時期不明 飛騨一ノ宮駅 移動機 ※YK様からご提供いただきました!! |
「YK様」から飛騨一ノ宮駅に到着する住友セメント(株)所有のタキ1900形5両を連ねたセメント列車の写真を提供いただ
きました。 またYK様からご提供いただいた1984年1月29日付『岐阜日日新聞』(現、岐阜新聞)によると、電気化学工業(株)古川SSは新潟県の工場から、 年間4万4千トンのセメントを富山駅経由で飛騨古川駅に輸送しているが、同駅の貨物取り扱い廃止に伴いトラック輸送に転換するとのこと。 YK様ありがとうございます!! |
1968
年度 |
総
計 |
富
山 |
福
井 |
岐
阜 |
静
岡 |
愛
知 |
そ
の他 |
パ
ルプ用材 |
49,277 |
39,553 |
- |
257 |
3,313 |
5,990 |
164 |
チッ
プ |
115,930 |
75,308 |
7,410 |
- |
566 |
32,646 |
- |
県 |
富 山 |
福
井 |
岐 阜 |
静 岡 |
愛
知 |
|||||
駅
名 |
奥
田 |
能
町 |
伏
木 |
二
塚 |
芦
原温泉 |
中
津川 |
可
児川 |
島
田 |
用
宗 |
春
日井 |
荷
主 |
(株)
興人 |
中
越パルプ 工業(株) |
十
條 製紙(株) |
砺
波 製紙(株) |
福
井化学 工業(株) |
本
州 製紙(株) |
名
古屋 パルプ(株) |
東
海 パルプ(株) |
(株)
巴川 製紙所 |
王
子 製紙(株) |
1967(S42)年7月11日から全国初の試みとして、飛騨古川〜奥田間に チップ専用列車が設定された。一般の貨車輸送では、両駅間を富山操車場経由 で最短20時間を要したが、19両編成の専用列車を運転する ことにより、飛騨古川駅を15時に出発し、奥田駅には翌日6時半に到着し、時間が明確になると 共に、4時間短縮されることになった。奥田の工場では、全国初と言われるチッ プ取卸専用設備を設置しており、トラックから鉄道への大幅な移行が期待されて いる。(『金鉄だより No.128』国鉄金沢鉄道管理局、1967年、p6) |
年
度 |
1969 |
1970 |
1971 |
1972 |
1973 |
1974 |
1975 |
1976 |
1977 |
1978 |
1979 |
1980 |
1981 |
パ
ルプ用材(トン) |
102,084 |
93,035 |
86,712 |
66,578 |
55,172 |
37,830 |
38,389 |
42,070 |
36,410 |
24,545 |
6,318 |
13 |
‐ |
1984年頃 飛騨国府〜飛騨古川 ※YK様からご提供いただきました!! |
「YK
様」からご提供いただいた先述の1984年1月29日付『岐阜日日新聞』によると、飛騨古川駅からチップ材を発送している飛州産業は1964(S39)年に駅の北側に工場を建設し、貨物ホーム
との間にベルトコンベヤーを設け、貨車に直接チップ材を積み込んでいたとのこと。しかし1984(S59)年2月のダイヤ改正による飛騨古川駅貨物取り扱
い廃止により、トラック輸送に転換されることになった。同社試算によると、これまで貨車1両(14トン積み)分の運賃は、3万5〜6千円だったが、トラッ
ク輸送は約4万円にコストアップする。 奥田駅向けのチップ輸送が廃止された後は、春日井駅の王子製紙(株)向けの輸送が残っていたのであろうか。廃止間近に飛騨国府駅側でYK様がチップ貨車 を目撃されていることから、愛知県側の輸送が残っていたような気がする。 YK様ありがとうございます!! |