年.月 |
内 容 |
1913
(大02).09 |
住友総本
店の直営事業として愛媛県新居浜に肥料製造所を設置 |
1915
(大04).10 |
営業開始
(過燐酸石灰初出荷) |
1925
(大14).06 |
(株)住
友肥料製造所として独立新発足(現在の愛媛工場) |
1931
(昭06).06 |
アンモニ
ア、硫安の本格製造を開始 |
1934
(昭09).02 |
商号を住
友化学工業(株)に変更 |
1934
(昭09).06 |
住友アル
ミニウム製錬(株)設立 |
1939
(昭14).12 |
日本染料
製造(株)鶴崎工場が一部操業開始(現在の大分工場) |
1944
(昭19).07 |
日本染料
製造(株)を合併して、染料、医薬品部門に進出(現在の大阪・大分工場) |
1946
(昭21).02 |
日新化学
工業(株)に商号変更 |
1949
(昭24).12 |
旧住友ア
ルミニウム製錬(株)から全設備を譲り受け |
1952
(昭27).08 |
住友化学
工業(株)に商号復帰 |
1958
(昭33).05 |
愛媛工場
(大江)で、エチレンおよび誘導品(低密度ポリエチレン)の生産を開始し、石油化学部門へ進出 |
1965
(昭40).11 |
住友千葉
化学工業(株)を設立(1975年1月同社を合併、現在の千葉工場) |
1970
(昭45).01 |
住友千葉
化学(株)のエチレン年産30万トン設備完成 |
1976
(昭51).07 |
住友アル
ミニウム製錬(株)を設立(同社にアルミニウム事業を譲渡、1986年同社解散) |
1978
(昭53).01 |
三沢工場
の操業開始により、ピレスロイド系家庭用殺虫剤の生産体制を強化 |
1983
(昭58).01 |
愛媛工場
のエチレンプラントおよび誘導品の一部を休止し、千葉工場へ生産集中 |
1985
(昭60).11 |
愛媛工場
のアンモニア製造設備停止(アンモニア製造から完全撤退) |
2002
(平14).03 |
(株)日
本触媒とMMA・アクリル酸の事業交換実施、MMA事業は住友化学に統合 |
2002
(平14).11 |
武田薬品
工業(株)の農薬事業を同社との合弁子会社住化武田農薬(株)に譲り受けて営業開始(2007年吸収合併) |
2003
(平15).03 |
三井化学
(株)との全面統合を見送り |
2004
(平16).07 |
住化ファ
インケム(株)を吸収合併 |
2004
(平16).10 |
住友化学
(株)に社名変更 |
▽住友化学 愛媛工場 工業薬品を鉄道に転換 (1997年1月20日付『運輸
タイムズ』3面)![]() 住友化学工業(株)愛媛工場が製造するPPG(ポリプロピレングリコール)を1996(平8)年12月、ローリー車による陸送から鉄道の20ftタンク コンテナ(UT9C形式)輸送に切り替えた。向け先は茨城県に生産拠点を置 く総合電機メーカーの工場直送。UT9C形式は新規に5個導入したが、ガラスウールによる断熱二重構造になっており、加温用スチームパイプ が施してあるため、冬期間でも排出作業が容易という特徴を有する。発駅は新居浜、着駅は東京(タ)駅。 タンクローリーによる輸送を鉄道コンテナに切り替えたのは、ドライバーの労働時間改善、安全・確実な輸送推進と納期の確保、物流費削減の3点が理由。 輸送所要日数はローリー車、鉄道コンテナ共に翌日目的地に到着、リードタイムは同一である。UT9C形式に切り替えた結果、事故や渋滞による延着が解消 し、納入時間が正確になった。 一方、物流費は四国から名古屋地区(距離で約500km)までがローリー車と鉄道輸送の運賃分岐点となっており、これを超えると鉄道が有利という実績が ある。 今回、茨城県の顧客へ供給する同一グレードの商品については、全量を鉄道コンテナ輸送に切り替えた。このためUT9C形式を新たに日本石油輸送(株)か らリースして導入した。同コンテナは新居浜駅〜東京(タ)駅間で専用運用を行っており、1回転に要する日数は4〜5日。発地では返回送後、次の配送までに 1〜2日の余裕を見ているため、週平均1回、月間4回の運用となっている。 ローリー車から転換したPPGのコンテナ輸送は良好な経過を辿っているが、愛媛工場は各種化学工業製品を全国へ鉄道輸送しているため、JR貨物への注文 として次の点を挙げている。中継輸送の時間短縮、貨車輸送扱いとなっている海上コンテナをコンテナ輸送扱いに改めること、トップリフター設備駅を増強する ことなどである。 |
▽住友化学工業(株)愛媛工場 鉄道コンテナ利用は月間1,100個 新居浜駅から全国70カ
所へ (1998年4月27日付『運輸タイムズ』5面) 住友化学工業の愛媛工場では、会社創立以来、化学肥料の製造を継続しており、製品の輸送に鉄道コンテナを古くから利用している。同工場ではコンテナを、 コスト面や確実な輸送時間、輸送時の荷物の安全面などから利用し続けており、新居浜駅からは全国の主要貨物駅約70カ所へ向け、月間平均1,100個のコ ンテナが発送されている。 同工場の肥料は、全国の商社や農協、地方経済連などに向け送られる。関東方面では東京(タ)始めその周辺や宇都宮(タ)などに着く。また、距離的にそれほど遠くない九州方面にも コンテナで送っており、浜小倉や熊本、鹿児島駅などに着く。 愛媛工場から出荷される鉄道コンテナの輸送貨物は、肥料を含む同工場の製品全般で、月間の平均発送個数は5トンコンテナで約1,100個。このうち肥料 は、全体の約25%を占める。 コンテナの始発駅は全て新居浜駅で、同工場でのコンテナの積込・集貨は作業の効率化を図るため、事前にコンテナを工場内の荷役場所に搬入。積込作業は工 場側の作業の進捗作業を計りながら行い、集貨は積み込み作業が終わり次第、コンテナの発送に合わせて通運事業者に改めて引き取りに来てもらうといった方法 を採っている。 |
▽住友化学 化学品輸送モーダルシフト 「新居浜モデル」を拡充 タンクコンテナも検討
(2010年1月13日 化学工業日報 6面) 住友化学は、化学品輸送のモーダルシフトを中心とする「新居浜モデル」を拡充する。同社の愛媛・新居浜地区は発荷に対し着荷が少ない典型的な化学品の生 産拠点で、いかにトラック輸送と鉄道、船舶を活用した効率的な輸送を行うかがテーマだった。2009年11月に、千葉工場から新居浜までの12ftコンテ ナ輸送の後、空コンテナで戻さず岡山・水島地区への化学品輸送に活用するルートを構築した。これらは合成樹脂や合成ゴムが対象だが、今後は液体化学品の輸 送も可能なタンクコンテナの活用、拡充につなげていく。 石油化学コンビナートではタンカーで原材料を入れ、各種の化学品をコンテナやローリー、ドラム缶に詰め、主にトラック輸送で需要地まで搬送する形態をと る。このため住化・新居浜も発荷が多く着荷が少ない物流構造になっており、空コンテナの有効活用やモーダルシフトによるCO2削減が大きな課題だった。 こうしたなか、2008年に住化は千葉地区で、物流業務に関連する住化ロジスティクス、日本石油輸送、京葉臨海海運、JR貨物、京葉臨海鉄道とともに、 「鉄道輸送による物流システムの充実・強化委員会」(ソリューション委員会)を立ち上げた。委員会7回、ワーキングチーム14回を開催、モーダルシフトや 大型化による効率化、異業種間の往復鉄道輸送の実現などで検討を進めた。この成果が昨年末の東洋紡との連携による千葉−敦賀港ORS間の往復鉄道輸送で、 コンテナを使った往復路の活用が大きく前進した。 住友化学では、こうした外部との連携をとりながら、「新居浜モデル」の拡充を図る。2009年6月には千葉・久保田駅から新居浜まで12ftコンテナの 鉄道輸送を開始。トラック輸送となっていた新居浜近隣のユーザーにも鉄道輸送への切り替えを行っている。さらに11月以降にはそのコンテナを活用して東水 島地区に製品を運ぶルートも開拓した。 陸送の場合、JRターミナルと工場拠点が近いほど有利となる。今後は中部の名古屋駅の活用拡充も検討するほか、関東に工場がなくてもストックポイント (SP)があれば異業種間輸送が成立しやすいため、対象範囲を広げる。 住友化学単体のCO2削減実績では、07年度10万5,000トンの排出から08年度には9万1,600トンに減少した。物流関係では2008年以降の 取り組み強化の成果もありモーダルシフトなど年間360トンの減少を実現している。 |
▽住化ロジスティクスが「愛媛ロジスティクスセンター」を竣工 (2010年2
月2日 第3866号 カーゴニュース) 生産量増加・多品種生産による保管能力不足を解消、直送も強化 住友化学の物流子会社・住化ロジスティクスは2010年2月1日、グループ企業の生産拠点が集積する愛媛県新居浜市に「愛媛ロジスティクスセンター」 (新居浜市多喜浜6‐67‐1)を竣工させた。 生産量の増加や多品種生産による保管能力不足に対応するとともに、需要家への直送を強化する。 同センターは敷地面積が1万2,660平方メートル、延床面積が8,894平方メートルの平屋で、保管能力は8,400トン。敷地は住友化学の土地を利 用する。投資金額は上屋に5億円、システムやフォークリフトなどの設備関係に5,000万円。 新居浜市の多喜浜には住友化学の愛媛工場を中心に、グループの日本エイアンドエル、住友ダウ、住化バイエルウレタンなどが生産拠点を置き、基礎化学品、 飼料添加物、情報電子化学品、アルミニウム関連製品、合成樹脂などを生産している。 近年、設備増強による生産量の増加に加えて、多品種の生産も手掛け保管能力が不足しており、不足分は中継地倉庫の利用拡大によって対応してきたが非効率 となっていた。 愛媛ロジスティクスセンターの稼働によって保管能力を増強するとともに、顧客への直送によって効率化を図っていく。 |
▽住友化学と東洋紡が千葉〜福井で鉄道を使ったラウンド輸送 (2009年12
月22日 第3856号 カーゴニュース) 2009年12月17日、京葉久保田駅で、住友化学と東洋紡績によるISOコンテナを使った千葉〜福井を結ぶラウンド輸送の出発式が行われた。 住友化学は1990年から、国内の主要生産拠点ごとの最適物流システムづくりを目指す中で、長距離輸送のモーダルシフトを戦略的に進めてきた。例えば、 愛媛工場では内航船、千葉工場では鉄道の利用を積極的に進め、そのために鉄道輸送用の私有ホッパコンテナ(20フィート、総重量13.5トン)を600基 製作するなど投資も行っている。 これに対応する形で、京葉臨海鉄道も1999年4月に大型コンテナ対応の荷役機械であるトップリフターを配備しISOコンテナによる輸送に対応できるよ うにした。今回のISOコンテナを使ったラウンド輸送に際しては、JR貨物側が到着駅である敦賀ORSで大型荷役機械を入れるための地盤改良なども行っ た。 こうしたインフラ整備によりポリプロピレンやポリエチレンを納入先である東洋紡績の敦賀工場へ運び、そこから製品となって出荷されるフィルムなどを関東 地区の川越にある倉庫まで輸送する手段をトラックからISOコンテナによる鉄道輸送に変更。 産業のコメと呼ばれる樹脂を原料にした製品が、消費地まで送られるサプライチェーン全体を鉄道へのモーダルシフトによって低炭素化される試みとして、注 目を集めそうだ。 出発式で住友化学は「2008年3月に鉄道による物流システムの充実・強化委員会を立ち上げて検討を進めてきた。合成樹脂とフィルムという原料と製品が ISOコンテナで往復輸送されるのは初の試み」と述べ、東洋紡も「これまで同業者、異業種との共同配送を実現してきたが、当社のナンバーワンサプライヤー である住友化学さんとの間で“入口と出口”を結ぶ共同輸送が行えるのは意義深い」と挨拶した。 また、京葉臨海鉄道も「今回は他の区間でも利用を拡大していただいた」と感謝した。 |
▽ISOコンテナで輸送 千葉工場物流効率アップへ JR貨物と住友化学
(2009年12月29日15時35分 千葉日報)![]() JR貨物と京葉臨海鉄道、住友化学千葉工場(袖ケ浦市)は今月から、同工場が生産するポリプロピレンをISO規格コンテナ(長さ約6メートル)を使って 鉄道輸送する取り組みを始めた。従来の12フィートコンテナ(長さ約3.6メートル)に比べて物流効率が高く、二酸化炭素の排出量削減にもつながる。 同工場が生産したポリプロピレンは京葉久保田駅(袖ケ浦市)から福井県の東洋紡のフィルム製造工場へと鉄道輸送で運ばれる。従来は12フィートコンテナ で輸送していたが、約2倍の積載量のISOコンテナを利用することで、輸送能力がアップするとともに、荷主のコスト負担も軽くなる。 |