私有コンテナ総覧   表紙(目次)に戻る

私有コンテ ナ総覧 番外篇(特定荷主向けのJRコンテナ)

 JR貨物が所有するコンテナは基本的に汎用コンテナで、特定荷主のために用意されたものではない。しかしそのようなコンテナだけかというと例外も存在し ていて、例えば荷主の社名がデザインされたシールが貼られて いたり、運用区間が限定されていることが表記されていたりと 様々な実例を見ることができる。
 ここでは、そのような言わばJR貨物所有のコンテナでありながら私有コンテナ的な♂^用をされているコンテナを「番外篇」として取り上げる。但し、こ のような例外運用のコンテナは、見た目は特定荷主向けのよう見えるが、実際には運用が終了しているなどの理由で汎用的に使われているケースもありそうだ。

<12ftコンテナ> 18B V18C V19A 19D 19E 20B 20C 20D 
<20ftコンテナ>
 30A 30C 30D

【18B形式】
18B-17

2006.3川内駅
【荷 主】
中越パルプ工業株式会社

【輸送品目】
紙・パルプ

【運用区間】
川内〜東京(タ)

【その他】
 18B形式コンテナは、1988年に25個が製造された。18A形式を両側面開きに変更したのが特徴。2001年に運用が全廃された。(Wikipediaよ り)

2012.7.1作成 2013.2.24訂補

【V18C形式】  
V18C-4123

2008.4秋田貨物駅
【荷 主】
アイシン精機株式会社

【輸送品目】
自動車部品、ボックスパレット

【運用区間】
刈谷〜苫小牧・熊本

2012.7.14作成

【V19A形式】  
V19A-385

2007.2豊橋ORS
【荷 主】
不明

【輸送品目】
不明

【運用区間】
水戸〜岐阜(タ)
水戸〜四日市

2012.7.12作成

【19D形式】  
19D-13198
19D-16311
19D-24965

2018.6稲沢駅
【荷 主】
(株)フタバ九州

【輸送品目】
自動車部品

【運用区間】
北九州(タ)〜名古屋(タ)と思われる

2019.7.28作成


【19E形式】  
19E-145

2011.9西岡山駅
【荷 主】
不明

【輸送品目】
不明

【運用区間】
西大分〜千葉貨物

2012.7.5作成

【20B形式】  
20B-79

2011.12広島(タ)駅
【荷 主】
KYB株式会社

【輸送品目】
車両部品

【運用区間】
岐阜(タ)〜広島(タ)

2012.7.7作成
20B-1004

2011.10高岡貨物駅
【荷 主】
日本曹達株式会社と思われる

【輸送品目】
農薬

【運用区間】
高岡貨物〜本牧埠頭

【その他】
輸出用の農薬輸送と思われる

2012.7.14作成
2012.7.16訂補
20B-1047

2009.4岐阜(タ)駅
【荷 主】
マツダ株式会社

【輸送品目】
自動車部品

【運用区間】
岐阜(タ)〜広島(タ)、四日市〜防府貨物

【その他】
 マツダ(株)の東海地区からの物流規模は調達物流の10%強で、そのうち鉄道利用は10%だが、2007年3月末までにこれを35%に引き上げる計画。 岐阜 (タ)〜広島(タ)、四日市〜防府貨物で12ftコンテナによる鉄道輸送を月間210個実施している。
(参考文献:『JR貨物ニュース』2006年6月15日号)

2012.7.7作成 2012.7.16訂補
20B-1071

2011.10高岡貨物駅
【荷 主】
アイシン軽金属株式会社

【輸送品目】
アルミ押出製品のバンパー関連部品

【運用区間】
高岡貨物〜水沢

【その他】
 2002年頃から岩手の自動車工場向けに高岡貨物〜水沢間で12ftJRコンテナで日発2個の輸送を開始した。2003年夏にはその内の1個を背高タイ プの20B形式に切り替え、積載効率を改善した。
(参考文献:『JR貨物ニュース』2003年9月15日号)

2012.7.14作成 2012.7.16訂補

【20C形式】  
20C-8

2012.6岐阜(タ)駅
【荷 主】
アスモ株式会社

【輸送品目】
自動車部品用小型モーター

【運用区間】
西浜松〜広島(タ)・北九州(タ)

【その他】
 西浜松〜広島(タ)・北九州(タ)が自社輸送、西浜松〜水沢が共同輸送で鉄道コンテナを使う。
(参考文献:『JR貨物ニュース』2003年7月15日号)

2012.7.1作成 2012.7.16訂補
20C-70

2010.5豊橋ORS
【荷 主】
株式会社ジェイテクト 豊橋工場

【輸送品目】
自動車部品

【運用区間】
豊橋〜北九州(タ)と思われる

【その他】
 2009年度のグリーン物流パートナーシップ会議の推進事業として(株)ジェイテクトとトヨタ自動車九州(株)が荷主の東海・関西〜北九州市間の輸送を 鉄道輸送 にモーダルシフトするものがある。
 尚、(株)ジェイテクト豊橋工場はパワーステアリングなどを製造している。

2012.7.1作成 2012.7.16訂補
20C-100

2010.5豊橋ORS
【荷 主】
光洋精工株式会社 豊橋工場

【輸送品目】
ステアリングギヤ

【運用区間】
豊橋〜防府貨物

【その他】
 2003年7月に鉄道コンテナ輸送を利用し始め、出荷する製品の11%程度を載せている。マツダ(株)防府工場に送るステアリングギヤの輸送手段を比較検討し、 積載 効率の高い20C形式コンテナを利用すれば、コスト的にメリットが出ると判断、1日に8コンテナを出荷に利用している。
(参考文献:『JR貨物ニュース』2004年1月15日号)

2012.7.1作成 2012.7.16訂補
20C-122

2012.6岐阜(タ)駅
【荷 主】
富士機工株式会社

【輸送品目】
自動車部品

【運用区間】
西浜松〜北九州(タ)・熊本

【その他】
 2002年秋より背高タイプ20C形式の運用をJR貨物が提案したことで輸送開始。子会社の九州富士機工(株)に送る部品と九州地区の取引先に送る製品 輸送 で活用している。
(参考文献:『JR貨物ニュース』2003年7月15日号)

2012.7.1作成 2012.7.16訂補

【20D形式】  
20D-95

2018.10岡山(タ)駅
【荷 主】
日本曹達株式会社

【輸送品目】
化学薬品

【運用区間】
東水島〜高岡貨物か?

【その他】
 日本曹達(株)はU19A形式を多数所有し、東水島〜高岡貨物間の同社工場間輸送で運用されているが、JRコンテナも同様の輸送をされているのかもしれ ない。ちなみに荷票入れの毒劇物表示は、共に「毒62」で同じだ。
 尚、コンテナの左には「日本曹達 2セット」の紙も貼ってある。

2019.7.28作成


【30A形式】  
30A-210

2009.5沼津駅
【荷 主】
日本大昭和板紙株式会社 秋田工場

【輸送品目】


【運用区間】
向浜〜新座(タ)

【その他】
 向浜駅から新座(タ)駅にある(株)飯田町紙流通センター向 け に運用されているものと思われる。
 そのようなコンテナがなぜ沼津駅に現れたのかは謎である…。

2012.7.7作成
30A-292
30A-300
30A-307
30A-308
30A-315

2013.6釧路貨物駅
【荷 主】
日本製紙株式会社か?

【運用区間】
釧路貨物〜西日本か?

【その他】
 北海道(新富士駅)常備とある。
 日本製紙(株)釧路工場の紙製品を運んでいるも のと 予想。釧路貨物駅構内には、この表記のある30Aコンテナが多数留置されている。

2012.8.13作成 2013.7.3訂補
30A-302

2007.5土浦駅
【荷 主】
三菱化学物流株式会社 筑波支店

【輸送品目】
農業用ビニルフィルム

【運用区間】
土浦〜鍋島

【その他】
 土浦〜苫小牧で隅田川着のロール紙輸送用の30Aコンテナを活用して農業用ビニルフィルム輸送を行っていたが、土浦駅常備の30Aコンテナ2個を利用し て鍋島着でテスト輸送を開始した。本来はストックポイントに最も近い久留米駅着にしたかったが20ftコンテナが扱えないため、やむを得ず鍋島駅着にした とのこと。
(参考文献:『JR貨物ニュース』2002年6月1日号)

2012.7.11作成
30A-314

2012.9西岡山駅
【荷 主】
不明

【輸送品目】
不明

【運用区間】
富山貨物〜福岡(タ)

【その他】
 三協アルミニウム工業鰍フサッシ輸送用か?

2013.2.24作成

30A-1001

2011.8安治川口駅
【荷 主】
住友電気工業株式会社

【輸送品目】
バンドルパック

【運用区間】
安治川口〜広島(タ)(荷票の写真はこちら

【その他】
 30A-1001には「広島タ常備」の表記もある。

2012.7.7作成
30A-1144

2012.8沼津駅
【荷 主】
矢崎総業株式会社

【輸送品目】
自動車部品か?

【運用区間】
沼津〜四日市と思われる

【その他】
 矢崎総業(株)のこの「もったいない」ラベルが貼られているのは他に30A-1018、30A-1035を確認している。

2012.7.2作成 2012.8.13訂補
30A-1160

2009.9熊谷(タ)駅
【荷 主】
日本製紙株式会社か?

【輸送品目】
紙か?

【運用区間】
大竹〜越谷(タ)

【その他】
「広島支店大竹駅常備」の表示もある。

2012.7.28作成

【30C形式】  
30C-46

2012.11隅田川駅
【荷 主】
王子製紙株式会社など

【輸送品目】
紙など

【運用区間】
隅田川 ⇔ 苫小牧
隅田川 ⇒ 大阪(タ)・梅田・百済
大阪(タ)・梅田・百済 ⇒ 札幌(タ)
札幌(タ) ⇒ 苫小牧

【その他】
 複雑な四角運用を行っているようだ。北海道から本州へは紙を運び、本州から北海道へは水道管などの長尺貨物を運んでいる模様。

2013.2.24作成
30C-68

2018.6稲沢駅
【荷 主】
名鉄運輸株式会社

【輸送品目】
特積貨物

【運用区間】
東京(タ)〜福岡(タ)と思われる

【その他】
 名鉄運輸(株)は20ft私有コンテナとして、U32A 形式を所有しているが、同形式を増備せずJRコンテナを専用運用する方針になったのであろうか。

2019.7.28作成

【30D形式】  
30D-13

2017.8稲沢駅
【荷 主】
名鉄運輸株式会社

【輸送品目】
特積貨物

【運用区間】
東京(タ)〜福岡(タ)と思われる

【その他】
 名鉄運輸(株)は20ft私有コンテナとして、U32A 形式を所有しているが、同形式を増備せずJRコンテナを専用運用する方針になったのであろうか。

2017.8.14作成
30D-57

2017.5笠寺駅
【荷 主】
トナミ運輸株式会社

【輸送品目】
特積貨物

【運用区間】
東京(タ)⇒福岡(タ)専用

【その他】
 
2019.8.15作成
30D-256

2018.5高岡貨物駅
【荷 主】
アイシン軽金属株式会社と思われる

【輸送品目】
バンパー関連部品

【輸送品目】
高岡貨物〜北九州(タ)と思われる

【その他】
 2002年頃に1日2個で輸送開始。以前はトラック輸送で、一旦愛知県のアイシン精機(株)の工場に納入してから、九州の自動車工場へ運んでいた。
(参考文献:『JR貨物ニュース』2003年9月15日号)

2019.7.28作成


計26形式(2019.8.15)

私有コンテナ総覧   表紙(目次)に戻る

inserted by FC2 system