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桜島駅 〜網の目に張り巡らされた専用線密集地帯の歴史と輸送体系を紐解く〜
2017.2.16作成開始

 大阪の安治川河口に位置する桜島駅。ユニバーサルスタジオジャパン (USJ)開業直前には、「JRゆめ咲線」の愛称が制定され、観光・行楽路線の軟派なイメージを前面に打ち出している桜島線ではあるが、今なお沿線の安治 川口駅 は、鉄道コンテナ取り扱い設備や関西化成品輸送(株)の基地があり、鉄道貨物輸送の拠点としての機能は失われていない。そして終点の桜島は、今や単純な配 線の 終着駅だが、かつてはここから埠頭や倉庫、油槽所を目指して専用線が複雑に張り巡らされていた。

 USJの華やかな喧噪は、阪神高速湾岸線を挟んで広がる各埠頭には届かず、そこには今なお倉庫や油槽所のタンク群が立地し、物流拠点として現役を維持し て いる。鉄道貨物輸送の名残は、急速に失われつつあるが、物流拠点として現役であるこの場所を訪れると、かつて敷設されていた専用線の線路網を想像すること は それほど困難ではない。

 一方で、その専用線を巡る輸送体系は充分に解明されているとは言えず、謎が多い。相当複雑な専用線網を構築していたものの、国鉄末期に一気に廃 止されてしまったこともあって、目立つことは少なかった貨物取扱駅と言えよう。

 桜島駅の鉄道貨物輸送の最盛期と思われる高度経済成長期を中心にどのような輸送が行われていたのか、入手できた資料を基に考察をしていきたい。



▽桜島駅所管の専 用線一覧
専用者
第 三者利用者
真荷主又は通運事業者等
1953
年版
1957
年版
1961
年版
1964
年版
1967
年版
1970
年版
1975
年版
1983
年版
備  考
(株)辰巳商会
東洋木材防腐(株)








1970年版以前:東洋木材埠頭(株)が専用者
桜島埠頭(株)
日本通運(株)
三井物産(株)








三井物産(株):「1957年版」〜「1983年版」
昭和石油(株)
大阪営業所(南)
日本通運(株)









ゼネラル石油(株)大阪支店
 →桜島埠頭
共同石油(株)大阪支店
日本石油輸送(株)
桜島埠頭(株)








ゼネラル石油(株)は1967年版以前、 1970年版以降は桜島埠頭(株)
共同石油(株):「1964年版」以前は日本鉱業(株)
第三者利用者 桜島埠頭(株):1967年版以前
東洋埠頭(株)大阪支店
日本通運(株)
東永運輸(株)
安宅産業(株)
日商(株)
日通商事(株)
岩谷産業(株)
北陸工業瓦斯(株)
ブリヂストン液化ガス(株)







東永運輸(株):「1957年版」〜「1983年版」
安宅産業(株):「1961年版」〜「1975年版」
北陸工業瓦斯(株)、ブリヂストン液化ガス(株):「1975年版」〜「1983年版」
日商(株)、日通商事(株)、岩谷産業(株):「1967年版」〜「1983年版」
住友化学工業(株)
双葉運輸(株)
電気化学工業(株)
広栄化学工業(株)
日本石油輸送(株)







電気化学工業(株):「1961年版」〜「1970年版」
広栄化学工業(株)、日本石油輸送(株):「1975年版」〜「1983年版」
昭和石油(株)
大阪営業所(北)
日本通運(株)









(株)島田商会
日本通運(株)








1991年に(株)島田商会は桜島倉庫営業所を 廃止(同 社webより)
(株)トーメン
日本通運(株)









−:未設 置 △:使用休止 ○:存在






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