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三井金属鉱業株式会社
2020.2.22作成開始


■喜多方工場


■竹原製煉所  

▽輸送枠確保と納期厳守 利用増の条件 (1995年5月1日付『運輸タイム ズ』3面)

 三井金属鉱業(株)竹原製煉所は、1ケ月に80〜100個の コンテナを使用して、糸崎駅から関東地区へ電池材料(電解二酸化マンガン鉛丹塩ビ強化剤など)を輸送している。
 最盛期には1ケ月200個近く輸送した実績があり、コンテナ輸送の運賃メリットと確実性を活かし、「今後も個数を伸ばしたい」と同製煉所は考えている が、問題点が複数ある。

 コンテナ輸送の問題点は、
@輸送枠が向け先別に計画通り確保できない
A予定していた日時に到着(配達)しない
B延着の際、荷主の問い合わせに対して回答が不十分―など。

 同製煉所では、「大量に受け入れる関東の顧客へはトレーラーでも輸送している。トレーラーの運賃はコンテナと十分に競争できるが、他のトラック運賃に比 べるとコンテナは安く、時間が正確でリードタイム的にも問題ない。阪神大震災の影響もあり、1994年12月ダイヤ改正の実態を把握していないが、コンテ ナ輸送のメリットを活かして、輸送個数を最盛期の実績近くまで増やしたいと考えている。しかし、そのためには荷主が指摘する問題点を解消することが必要 だ」と話している。


■八戸製錬(株)  
 「2 貨物取扱駅と荷主」の「八戸地区」における北沼駅 A八戸製錬(株)を参照。


■神岡鉱業(株)  

2004.8神岡鉱山前駅 神岡鉱業(株)専用線


▼車扱輸送

▽神岡鉱山前駅を発駅とする車扱輸送
品目
着 駅
着荷主
貨 車
備 考
硫酸
新湊
荻野倉庫(株)


硫酸
新井
ダイセル化学工業(株)


硫酸
黒井
信越化学工業(株)


硫酸
中条
(株)クラレ
タキ5700形
1999.4中条駅にて目撃
硫酸
中条
水澤化学工業(株)


硫酸
越中島
(株)東京液体化成品センター


硫酸
甲子
日曹千葉リファイン(株)


濃硫酸
天竜川
ソーダニッカ(株)


硫酸
西名古屋港
(株)東京液体化成品センター


濃硫酸
名古屋港
日産化学工業(株)
タキ300形

硫酸
名古屋港
東邦瓦斯(株)


硫酸
速星
日産化学工業(株)


硫酸
安治川口
関西化成品輸送(株)




▼コンテナ輸送
▽神岡鉱業 コンテナ用容器製作 (1998年1月26日『運輸タイムズ』2 面)

 神岡鉱業が、このほどコンテナ化した製品の輸送量は年間1万2千トン原料1万2千トンで、これまでのトラック輸送に比べ大幅なコスト削減が 実現した。今回のコンテナ転換は、三井金属グループ各社の物流改善を担当している三井金属スタッフサービス(株)物流改善事業部の支援による。

 神岡鉱業はこれまでも一部製品を富山貨物駅からコンテナ輸送していたが、神岡鉱山前駅から富山貨物駅まで70kmを長距離集荷するコストが嵩むのでト ラックより鉄道の方が有利な向け先が限定され、年間2,700トンを 土日曜発列車で輸送するにすぎなかった。

 一方、亜鉛精鉱などの輸入原料、年間8万トンを神岡鉱業は富山新港に陸揚げしダンプトラックで神岡鉱山まで輸送しているが、このダンプトラックには 返り荷が無かった。

 2年くらい前、神岡鉄道の機関車に100トンの牽引余力が あると気付いた神岡鉱業と三井金属スタッフサービスは、車扱専用駅だった神岡鉱山前駅でコンテナを取扱い、タンク車とコンテナ車を連結して走らせれば、よ り安価に鉄道を利用できると考えた。原料もコンテナ化して往復荷すれば、コスト削減効果は大きい。

 製品は、従来から一部コンテナ化していたので積込み等に関する問題は無いが、輸入原料についてはこれまで富山新港のストックヤードでショベルローダーで ダンプトラックに積み込み、鉱山に着くとダンプアップして取り卸していたので、コンテナ積載時の荷姿と積み卸し方法を考案する必要があった。

《コンテナ内部を汚さない容器開発》

 神岡鉱業・業務課は、原料輸送に使ったコンテナに製品を載せることになるので、パウダー状の原料が飛散してコンテナ内を汚すことがないように、また今回 の転換は総輸送量の15%程度に過ぎないので、なるべく対ダンプトラックと共通した積込み、取り卸しができる荷姿にと工夫し、できあがったのは「精鉱ボックス」だ。

 精鉱ボックスは1,000×1,400×高さ1,000mmの鉄製蓋無し、底面にフォークポケットがある(自重240s)。原料を最大3トンまで積載で きるが、2.4トン積みとして1コンテナに2ボックスずつ載せることになった。

 これだとダンプトラック同様の積込み作業ができ、またフォークリフトで容器を回転させれば取り卸せる。取り卸し後のボックスは、これまで返り荷が無かっ た原料輸送用ダンプトラックで富山新港まで戻すことにした。

《コンテナ化が有利な製品、あと3万2千トン》

 三井金属スタッフサービス・物流改善事業部長は「当社の試算では、鉱山から500〜800kmの距離に出荷する場合はトラックより鉄道が有利だ (800km以上は船)。大阪までがちょうど500km位になり当該距離に輸送している製品は今回コンテナ化したほかに3万2千トンもある。

 しかし機関車の牽引能力を増強しない限り、これらはすぐにコンテナ化できない。しかし、現在硫酸を輸送しているタンク車には耐用年数の迫っているものが あるだけでなく、月間1.5回という回転効率の悪さは、これからの改善課題なので、タンク車のコンテナ化など今後の改善と連動して、製品のコンテナ輸送量 を増やすことは可能だろうと考えている」と話す。

■彦島製錬(株)

■三池製錬(株)




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