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三菱化学株式会社
2017.6.28作成開始
<目次>
1.三菱化学(株)の概要
2.三菱化学(株)の沿革
3.三菱化学(株)のトピックス
4.三菱化学(株)の鉄道貨物輸送
 @鹿島事業所
 A筑波事業所
 B直江津事業所
 C名古屋工場
 D四日市事業所
 E水島事業所
 F松山事業所
 G黒崎事業所



@鹿島事業所  
■鹿島事業所から四日市事業所向け樹脂を転換 (1994年3月 21日付『運輸タイムズ』3面)

 三菱油化(株)鹿島事業所は、数年前から北海道、九州及び中国の一部へ1ケ月700〜800トンの樹脂を鉄道コンテナで輸送(SP中継6、顧客直送4) している。これら地区向けは、カーフェリー利用のトラック輸送もあるが、コンテナが主力手段。しかし、同事業所では全出荷量の90%以上をトラックによっ ている。

 休止中の専用線を復活した四日市事業所(川尻工場)へのコンテナによる輸送数量は1ケ月1,000〜1,200トン、輸送開始当初は1ケ月1,500ト ン、将来計画は2,000トンだったが、不況により現在のところ当初計画に達していない。

 ただこの計画決定後、今年10月には三菱化成(株)と合併して三菱化学(株)として新発足するため、2,000トンという計画を見直すことにしている。 三菱油化(株)物流部では、「現在油化が年間60万トン、化成が70万トンの樹脂を取り扱っており、独自の物流形態をとっている。合併後の新会社の年間取 扱量は百数十万トンとなるが、長距離は鉄道輸送を重視していく方針は変わらないと思う」としている。

 鹿島事業所は、神栖駅構内に三菱油化(株)、鹿島臨海鉄道(株)などと共同で作った保管能力6,000トン規模の複合施設(倉庫)をもっており、ここに 保管してある樹脂をバンニングして九州、北海道へコンテナ輸送しているが、四日市事業所向けにも同様の方式を採用している。

 鹿島事業所は複合施設のほか、周辺の営業倉庫にも合計7万トンの樹脂を保管しているが、複合施設では列車の締切時間に合わせてバンニング作業ができ、こ れが終わったコンテナをコンテナホームで貨車に積める。このように発着事業所では鉄道輸送に即応した物流体制を作り、輸送の効率アップとコスト削減を図っ ている。

 鹿島事業所(神栖駅)を出たコンテナは翌々日、四日市事業所に到着し、顧客直送分と工場供給分に分ける。このうち顧客直送となるものは、定時・定型的な コンテナ輸送のため、トラック輸送時に比べ供給の安全性が大きく向上した。


A筑波事業所  
■長尺製品を30Aコンテナで 三菱化学物流(株)筑波支店  (『JR貨物ニュース』2002年6月1日号、3面)

 茨城県牛久市にある三菱化学物流(株)関東支社筑波支店では、同敷地内にある三菱化学グループの製品輸送を行っている。1964(昭39)年に工場が設 置された当初から長く鉄道を利用している。

▼苫小牧向け空コン回送利用
 同支店が鉄道輸送しているのは、農業用ビニル(ビニールハウスに使う農業用被覆資材)、サントクリア(食品用包装用透明容器)、アストロターフ(人工 芝)の3種類。発送は土浦駅から関東圏を除く全国だ。

 年間の輸送量は5トンコンテナ換算で約2,000個(2001 年度実績)。ピーク時は年間5,000個の利用があったが、リードタイムの関係で昨今は減少傾向にある。輸送手段の割合は、10トントラックが6割、フェ リー、鉄道がそれぞれ2割ずつ。その他に路線便などを用いて いる。鉄道は納期に余裕のある時や長距離の発送先に使われる。

 利用コンテナは12ftタイプが主だが、2001年10月から農業用ビニルフィルムの北海道向けに、20ftタイプのJRコンテナ(30A)を使い始め ている。この30Aは、苫小牧駅から隅田川駅に向けて送られる荷物の帰り便。苫小牧からはロール紙を積んだ30Aが毎日12個、隅田川に到着している。こ れまでは、構内の紙流通センターで紙を下した後、その半分に混載貨物を載せ、残りは空で苫小牧に回送していた。このうち週2〜3個を土浦に回し、三角運用 するようになっている。

▼鍋島向けの試験輸送も開始
 農業用ビニルフィルムは細長い製品である。幅は95cmから5cm間隔で4mまで揃っている。これまで使っていた12ftコンテナでは3m30cmまで の製品しか載せられなかったが、30Aを利用するようになってからは、更に長尺の製品を輸送できるようになり便利になった。

 同社ではオーダーに合わせて様々な幅の製品をコンテナに積み合わせて輸送しているので、コンテナの選択肢が多いほど効率的な積み付けを計画できる。その ため土浦駅からの利用が可能なら15ftコンテナも使いたいとのこと。

 また同社では、30Aの利用を北海道以外にも拡大していきたいと土浦駅常備の30A2個を利用して鍋島駅着でテスト輸送を始めた。

 本来は最もストックポイントに近い久留米駅着にしたいのだが、同駅では20ftコンテナが扱えない。しかし鍋島からだと配送距離が長いため、荷ずれが起 こる心配や配送料が割高になるなど課題が多い。


B直江津事業所
C名古屋工場


D四日市事業所  
■8年ぶり復活の専用線 (1993年10月4日付『運輸タイム ズ』2面)

 三菱油化(株)四日市事業所で8年ぶりに復活した専用線は、南四日市駅から敷設され、車扱輸送で活躍したが、1985年から休止状態だったもの。これが 先月からコンテナ貨車3両を入れて使用開始した。

 コンテナ貨物は全量がトラックから転移したもので行先は神栖札幌(タ)隅田川西岡山東広島福岡(タ)の各駅。神栖からの到着貨物もある。

 同事業所では四日市駅から月間約350個のコンテナ利用を続けているが、専用線での利用は初めて。ここから将来は発着それぞれ月間 2,000〜2,500トンに増やす計画。

■長距離輸送はレール指向 着地では専用線復活 (1994年3月 21日付『運輸タイムズ』3面)

 三菱油化(株)鹿島事業所から四日市事業所への輸送手段をコンテナに切り替えたのは環境問題、労働力、コスト、エネルギーなどトラック輸送が抱える諸問 題への対応。

 専用線再使用に当たり、三菱油化では3千万円を投じて修復、工場施設(貨車から取り卸してデバンニングするための荷捌所)を整備するとともに、専用線の 踏切に遮断機も設置した。尚、荷捌所は四日市事業所がコンテナ輸送する製品のバンニング作業にも使用している。


E水島事業所
F松山事業所
G黒崎事業所




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